卓話 2022年1月13日
浪曲 新春放談
浪曲師と歌手の二刀流・菊地まどかです。私は2003年二代目京山 小圓嬢(きょうやま こえんじょう)に入門し、2005年に初舞台を踏みました。
受賞は第52回日本レコード大賞新人賞、第60回文化庁芸術祭新人賞、咲くやこの花賞、花形演芸大賞金賞など、有難いことにその他多数頂いております。
浪曲はお家の芸として師匠を通じて伝わって来ました古典を継承しつつ、浪曲を知らない世代の方々にも、この素晴らしい浪曲と言う芸能を知って貰いたいとの思いで、入門当時から新作浪曲にも力を入れて来ました。
その新作の中でも私の代表作と言えるのが本日お聞き頂いた「嫁ぐ日」です。
作品化するに当たっては、父と娘の情愛を分かり易い言い回しで、尚且つ皆様の耳に自然と内容が入って行けるフレーズを選んで書いて頂きました。
浪曲は節(歌)と淡町(セリフ)で物語を進める、いわば一人ミュージカルなので、少しでも難しい言葉や表現・言い回しがあると、お客様はそこで止まってしまいますので、新作浪曲の場合もこのポイントは大事にしております。また2017年からは防災浪曲にも力を注ぎ、稲むらの火の館(和歌山県広川町)の全面協力も得まして「稲むらの火」が出来ました。
その後は東北大震災を扱った「命のらせん階段」と続き、現在は阪神淡路大震災をモチーフにした作品が完成間近となって来ました。
2021年には浪曲「稲むらの火」の口演を認めて頂き<稲むらの火の館応援大使>を受嘱させていただきました。
今後は師匠から疲り受けた古典にもより一層の磨きをかけながら、浪曲を通じて菊地まどかの世界が醸し出せれる様に、日々努力を惜しまず精進してまいりますので、皆様今後とも温かいご支援ご声援の程を宜しくお願い申し上げます。