卓話 2018年12月27日

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災害に対する危機管理


吹田市危機管理室 主幹
山根 正紀 様

 災害に対する危機管理というテーマで、本日は皆様と防災について考えていきたいと思います。主に2点ありまして、一つは、「災害のことを知る」ということ、二つ目は、「災害にそなえる」ということを軸にお話をさせていただきます。
 まずは、災害のことを知るということで、今年の9月4日の台風21号による吹田市の被害状況として、公園にトタン屋根が落ちてきたものや、公園の木が根こそぎ倒れたりするなど、倒木被害は吹田市で1,000本以上あったと報告されています。また、吹田市内でも停電が発生しましたが、台風21号の進路と停電被害の状況を見ていただくと、台風の右側、東側で大きな被害が多発しているのが分かると思います。台風の進路から被害の大きさが予測できますので、今後は台風に備えた対策が事前にできると思います。
 風水害による主な災害で、台風以外にも「洪水」があります。平成30年7月の西日本豪雨では200名以上の死者がでました。吹田市でも水害は過去に発生しており、平成25年の集中豪雨により関大前の駅前が浸水したケースや、下水処理能力以上の雨だったためにJR吹田駅前が浸水したケースがありました。
 次に、主な災害として「地震」が挙げられます。大阪府北部地震ではライフラインにも被害があり、多くの帰宅困難者や交通渋滞も発生しました。直後のコンビニやスーパーでは、水やパン、インスタント食品が売り切れの状態でした。今後、吹田市に最も被害を与えると思われる上町断層帯による地震や、日本の広い範囲に被害を与える南海トラフ巨大地震が30年以内に起こると言われています。そこで、地震を想定して「そなえる」ことが大切となってきます。
 続いて、災害にそなえるということで、身を守る行動や災害に強い家、環境を整える、物資を備蓄することが重要となります。また、地震を想定して実際に行動してみる、考えてみることが大切で、地域での避難訓練や家族で約束ごと話し合っておくことが役に立ちます。個々の力には限界がありますので、地域での協力体制が不可欠です。自分たちのまちは自分たちで守るという「共助」が重要です。
 非常用物資として、必要なものは各家庭で異なります。眼鏡や化粧品など、オリジナルを備蓄してください。また、食糧も大事ですが、非常用トイレセットも備蓄しましょう。最低3日分、できれば7日分を備蓄してください。
 各家庭にお配りしている「防災ハンドブック」を見て、振り返ってください。